慢性疾患に関わる現状と対策

慢性疾患とは、「長期間にわたって治療が必要な病気」のことです。例えば、高脂血症や高血圧、糖尿病など生活習慣病に分類されるのものから、腎疾患、リウマチ、アレルギーなども含みます。
慢性疾患は、いくつもの原因が合わさって徐々に発症していきます。40代以降の中年期に発症することが多く、治療は長期間かかります。病気によっては、一生涯治療を続けなくてはいけない場合もあるようです。本人の自覚症状も少なく、進行してしまうと治りにくいのが慢性疾患です。

日本においては、生活習慣病が死亡割合の約6割を占めており、国民医療費の約3割が生活習慣に関する疾患となっています。また、国民基礎生活基礎調査では、国民の多くが腰痛、肩こり、関節痛、頭痛などの慢性的な痛みを自覚しているという調査結果がでています。
慢性疼痛の中には原因がわかりにくいものもあり、痛みが続くことによる「生活の質(QOL)」の低下につながることも懸念されています。

慢性疾患に対する予防に関して、「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」など健康への意識向上を促す取り組みが行われています。また、行政によって施策が講じられている疾患もあります。
一方で、筋骨格系・結合組織の疾患や慢性閉塞性肺疾患(COPD)など、疾患によっては系統的な施策がほとんど行われていないものがあります。
中でも慢性疼痛である場合、通院などによる患者への負担が大きく、QOLへの支障も大きいため、早急な対策検討がなされています。個々人においては、健康管理を意識して行い、日常生活を見直していくことが、慢性疾患への予防となるのではないでしょうか。まずは男性女性、年齢に関わらず慢性疾患について知ることから始めてみましょう。